これは買い!『麻雀 魔神の読み (マイナビ麻雀BOOKS)』渋川 難波 (著)


  ニコニコ動画で放送中の「天鳳名人戦」の解説や「魔神の天鳳理論」でもおなじみの渋川難波プロの、初の著書『麻雀 魔神の読み (マイナビ麻雀BOOKS)』が9/13に発売されました。

『麻雀 魔神の読み (マイナビ麻雀BOOKS)』 渋川難波

Amazonの「麻雀ベストセラー」ランキングでも1位と、セールスも好調な様子ですが、確かに「これは買い!」のオススメ麻雀本です。

 

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▼ Amazonの内容紹介より

「天鳳」十段! ネット麻雀の覇者、渋川難波が魔神の力をついに披露!

日本最大の麻雀サイト「天鳳」で十段の最高位を獲得、鳴り物入りで2011年プロデビューし、プロの世界でもリーグ連続昇級を続けている現在最注目の若手プロ、渋川難波による戦術書です。

ネット麻雀で培った人間離れした場況解析能力の秘密を余すところなく披露しています。

本書は「麻雀を上達させたいと思っている人は、絶対に流れを考えてはいけない」という独白で始まります。渋川プロはこうも言っています「理論にゴールはない、流れを考えるのに割いている時間はない」と。

この本で語られているのは徹底的に理論です。流れやカン、経験論ではありません。

(以下、省略)

 

▼ 本の目次・構成

第1章 魔神の脳 ~ 理論編 ~
「序盤の構え」「鳴き」「後付け」「字牌」「着順」「リーチ」「押し引き」など、15トピック。
※攻めに関する戦術も充実

第2章 魔神の脳 ~ 推理編 ~
「読みの概念」「手出し」「鳴き読み①~③」「山読み①~②」など、10トピック。
※読みの戦術がぎっしり詰まっている。

第3章 魔神の腕 ~ 実践編 ~
※インターネット麻雀「TAISEN」を使用して、渋川プロの思考プロセスを解説。

コラム 魔神の独白が6つあり。「小学生時代」「プロになって」の話など、読みやすい。

第1章、第2章で、ぎっしり麻雀理論が詰め込まれています。第3章ではネット対戦を通じて、第1~2章の復習という構成です。

魔神の読み 本の中身

25個ある戦術トピック。最後にまとめもありますし、大事なところが目立つようになっているので、読みやすいです。(参考になることが多く、赤線やマーカーを引きまくりです(^_^;)

▼ 今どきのデジタル雀士の注目株

本書には、今どきのデジタル雀士らしく「流れを考えてはいけない」「先制テンパイならほとんどリーチ」などの項目が並びます。

ちなみに、僕は、麻雀サイトを運営していると、「デジタル雀士なんでしょ?」と言われることが多いのですが、僕自身はアナログ派で「流れやツキはある」と思っているタイプです。では、アナログ派の僕が読んで、全然参考にならなかったかというと、「めちゃくちゃ参考になった」というのが素直な感想です。基本的に、こういった戦術書は「全部取り入れる」というよりも、「気に入った部分を試してみて、自分に合ったものを取り入れる」ものですよね。その点では、参考になる戦術が多く、本当に役立つ本でした。

具体的には・・・

山読み >> 鳴きの待ち読み > 鳴きの打点読み >>> リーチの待ち読み >>> リーチの打点読み

が、参考になりました。(本文を読まないと、よく分からないと思いますが)

 

本書にはこんな記述も・・・

麻雀で大事なことは数多くありますが、その中でもかなり上位にランクインするであろう技術が『鳴き』です。
 鳴きを有効に使うことができなければ、麻雀は勝てないといっても過言ではありません。なぜなら門前での手順は誰がやっても、それほど結果に差が出ない局がほとんどだからです。
 その点鳴きは打ち手によってかなりの違いが出ます。鳴ける牌が出た場合鳴くかどうが、どの牌なら鳴いてどの牌なら鳴かないか、鳴きを考えた手の進め方、テンパイした後でさえリーチに押すかどうかの選択があります。(P14)

本書は、全体を通じて、攻めを含めての「鳴きの戦術」が充実している本です。本のタイトルは、『魔神の読み』ですが、タイトルに「鳴き」が含まれていてもおかしくない印象で、この本を読みこなすと、だいぶ「鳴き」が上手くなると思います。攻めに関する戦術もあるので、トータルの雀力アップにつながります。

 

詳細は、本書で確認して頂きたいですが、

 迷ったときは6ブロック打法

愚形の場合、奇数の枚数で構える

など、理論的で分かりやすい解説が満載で、勉強になりました。

 

▼ 魔神のネーミングが良い!

魔神のネーミングは、麻雀ライターの福地誠さんが付けたとの事ですが、キャッチーで、かなり良いネーミングですよね。そんな、名付け親の福地誠さんも、麻雀本を今年2冊(『麻雀テクニック』『麻雀勝ち組の選択』)出されています。

福地誠 麻雀テクニック・勝ち組の選択

(ちょっと賭け麻雀の記述が多くて「麻雀のイメージアップ・社会的地位の向上」を推奨する当サイトでは取り上げづらいですがw 最新の戦術が満載で、かなり雀力アップにつながるのは間違いありません。ちなみに、福地本は勉強になるので、他にもいろいろ持ってますよ。)

『麻雀テクニック』『麻雀勝ち組の選択』も600円と安く、内容も異なるので、両方持っているといいと思います。あえて、どっちかオススメを挙げるとしたら、最新刊の『麻雀勝ち組の選択』ですかねー。

 

▼ 日本プロ麻雀協会 期待の若手!

この本の、前書きには、第3・4期雀竜位、第7期雀王の小倉孝プロの前書きが。

この本には、「流れ」や「ツキ」といった昭和語録はありません。それを望む人は渋川くん風に言うと「回れ右してください」ということになる。「勝つために何をすべきか」がシンプルに書かれているだけです。どうぞ勝つために読んでください。(前書きより抜粋)

後書きには、日本プロ麻雀協会代表理事の五十嵐毅プロの言葉もあります。

私の耳に入ってきたのは、「渋川が残り枚数を数えるのが早い」「局面把握能力が凄い」といった噂だった。(中略)-たしかに早かった。おそらく日本一の早さだろう(ということは世界一?)。単純にテンパイしたあとのアガリ牌の残り枚数だけではない。イーシャンテン時の入り目の枚数さえ把握しているのだ。これは本当に「すごい」ことである。天才といっていい。(後書きより抜粋)

 

渋川難波プロは近代麻雀にも連載をお持ちですし、ネットユーザーの方を中心に、一番注目されている若手プロといって間違いないと思います。

僕も、今年1月の協会10周年パーティーの二次会で、少しだけお話させていただいたんですが、爽やかな好青年でした。”この本でもまだ「書ききれてない戦術」がいろいろある” 感じも受けます。セールスも好調なようですし、来年あたりに2冊目も期待できるかもしれませんね。

以上、まだ、未読の方も、書店で『麻雀 魔神の読み (マイナビ麻雀BOOKS)』を、チェックしてみてはいかがでしょうか。とにかくオススメの一冊です!

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