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MONDO TV 上島プロデューサー特別インタビュー
[公開日:2015/12/08]
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「第16回モンド杯」の収録現場にて、MONDO TVの 上島 大右(かみしま だいすけ)プロデューサー に、特別インタビューさせて頂きました。「チャレンジマッチを導入した経緯」「番組の今後の方向性」など、モンド麻雀プロリーグファン注目の内容になっています。
「モンド杯 初出場者の選出理由」「モンド新人賞」なども語って頂いたので、MONDO TVに出演したい麻雀プロ の方も、ぜひお読み下さい。
[上島大右さん略歴] 1974年、東京都生まれ。O型。高校生の時に麻雀を覚え、麻雀歴は20年以上。大学時代は、留学先のカナダで過ごす。
1997年にMONDO TVを運営する株式会社 ジャパンイメージコミュニケーションズ〈現ターナージャパン株式会社〉に入社。2007年より麻雀番組(麻雀プロリーグ、麻雀BATTLE ROYALなど)のプロデューサーとして活躍。
※ 以下、麻雀の雀龍.com管理人(ツイッター@Jan_Ryu)は「 ―――」。以下、上島大右プロデューサーは [★上島] と表記します。インタビューは、2015年9月に実施しています。
第16回モンド杯は「8名制から12名制」へ
――― 今回から、モンド杯で「チャレンジマッチ(※ 予選下位4名が、来年の入れ替え戦へ)」を導入した経緯や「出場プロの人選」について教えて下さい。
[★上島] 自分は8年前からプロデューサーとして番組に携わってますが、スタッフがいろいろな点を考慮して、厳選して選ばせて頂いていました。
麻雀プロ団体が一つであれば、Aリーグなどの、一番上位のリーグの選手を集めれば良いのかもしれないですけど、プロ団体が複数あって、なかなか各団体を均等に見れない訳じゃないですか。
その中で、主要スタッフで十分に話しあって「麻雀内容」や「マナー」はもちろん、個性・外見・魅せる要素といった「TV的に良い人」を重視して選んでいた面があります。
――― 映像メディアですし、「TV的に良い人」は大事ですよね。
[★上島] そうですね。特に、女流プロは10年ぐらい前は正直、雀力もそれほど高くないプロも多かったですし、比較的「華がある」プロを選んでいました。
麻雀番組を1997年から始めて、今年(2015年)で18年目になってきて、認知度も上がって、おかげさまで視聴率も好調ですし、番組としては成功してるんですよね。
今までの人選の仕方も、間違っているとは全然思わないですし、変える必要も無いと言えば無いのかもしれませんが、ただ「TVで麻雀番組を観れるのが当たり前になってきた」中で、視聴者の観る目もいろいろと変わってきていると思うんですよね。10年以上番組を続けてきて、プロ雀士の方々の意識や自覚も変わってきていると思います。
一個、僕の中でテーマがあって、麻雀というのは「競技」だと思うので、人選という意味でも「システム」にした方が、より公平に、より競技らしくなると思って、今回からモンド杯も12人制にしました。
各麻雀プロ団体のリーグ戦のような形式に近づけた方が、MONDO TV「麻雀プロリーグ」も競技として面白いし、盛りあがるんじゃないかと。視聴者としても「納得感」があるのじゃないかと思いまして。
――― 確かに、視聴者としても「納得感」はありますね。
[★上島] 麻雀は運の要素もあって、内容が結果に結びつかない事があるので、これまでのやり方が間違っていたとは全然思わないんですけど、視聴者の皆様に「分かりやすさ」というのをご提示したかったというのがあります。
――― なるほど。スポーツで言えば、Jリーグの入れ替え戦も盛りあがってますね。
[★上島] そうですね。Jリーグの入れ替え戦のように、システマチックにして、人選に関しても分かりやすく、公平にして行きたいと思っています。
これからは、麻雀もより「競技」として確立していかないと、だんだん飽きられてきてしまうんじゃないか? という想いがあるので・・・。
「モンド杯の舞台から落ちる」という怖さはあると思うので、出場するプロの方々は大変だと思いますが、入れ替え戦も含めて、視聴者の方には「ハラハラドキドキ感」や「ドラマ性」を楽しんで頂ければと思います。
女流モンド杯のチャレンジマッチの反響は?
――― 先に女流モンド杯で、入れ替え戦が導入されてますが、そちらの反響はいかがでしょうか?
[★上島] そうですね。去年から、まずは女流モンド杯で入れ替え戦を導入しています。僕が思った以上に視聴者の方々の「反応は良かった」ですね。
――― おぉ、反応は良いんですね!
[★上島] はい、おかげさまで。いろいろな方に観て頂いていて、皆さん好きなプロ雀士も方がいると思うので、「なんで、あのプロが出場できないんだ」といった声を頂戴する事もあるのですが・・・。
結果的には、僕らが番組を制作する中で指標となる「視聴率も上がった」んですよね。特に予選終盤の11戦目・12戦目・準決勝といった所の視聴率が上がりました。
競技としてもそうですが、番組としても「盛り上がり」を作れているのかなと思い、今回モンド杯にも導入させて頂きました。
※ 第13回女流モンド杯(15/16シーズン)では、「池沢麻奈美プロ・二階堂亜樹プロ・和泉由希子プロ・水城恵利プロ」が下位4名の予選落ちとなりました。人気の二階堂亜樹プロでも特別扱いはなく、来年のチャレンジマッチに回ることになります。
▼ なお、女流モンド杯の予選を1位で通過したのは 現モンド王座・魚谷侑未プロ。プロ意識も高く、業界関係者の評判もとても良い印象です。先日、ツイッターでの発言も話題になりました。
麻雀プロを名乗る方は、麻雀の所作やマナーはアマチュアの方のお手本で在って欲しいと心から思います。
一人の行動で「麻雀プロ」全てがそう見られる事をきちんと自覚して下さい。
自分自身が完璧に出来ているわけではありませんが、目標に向けて努力する事が一番大切だと思います。
— 魚谷侑未 (@yuumi1102) 2015, 11月 15
「若手プロ」はチャンスあり!?
――― 今回のモンド杯の「初出場者5名」の人選について具体的に伺いたいのですが、まず渋川難波プロは、野口賞での出場ですよね。
[★上島] そうですね。竹書房さん主催の第13回野口恭一郎賞獲得での出場となります。来年からは野口賞がなくなるので、MONDOTV主催で、若手プロの登竜門となる「モンド新人賞」を設けようかと検討しています。
※ 新人賞が導入されれば、若手プロの方は大チャンス! なお、CAB-J(衛星テレビ広告協議会)が、各チャンネルの視聴世帯数を公開していますが、2015年9月末のデータだと、MONDO TVの視聴世帯数 は、5,168,226世帯と非常に人気が高いです。
――― おぉ、それは若手プロには嬉しい話しですね。続いて、水巻渉プロと、小林剛プロは「チャレンジマッチ(今回は「モンド杯出場権争奪マッチ」として開催)」の勝ち上がりでの出場ですよね?
[★上島] そうです。A卓は、多井隆晴プロ(RMU)、猿川真寿プロ(連盟)、鈴木たろうプロ(協会)、水巻渉プロ(最高位戦)。
B卓は、石橋伸洋プロ(最高位戦)、小林剛プロ(麻将連合)、櫻井秀樹プロ(連盟)、鈴木達也プロ(協会)に出場して頂きました。
今までモンド杯には、麻将連合とRMU所属のプロは出場していなかったですが、今回のタイミングで、新たにお声がけさせて頂きました。
※ 見事に勝ち上がってチャンスをものにしたお二人。初出場となるモンド杯の結果はいかに!?
――― 最後に、白鳥翔プロ・前田直哉プロに関しては、「モンド杯出場権争奪マッチ」を経ずに、直接の出場となりましたが、モンド推薦枠という認識で良いのでしょうか?
[★上島] はい。お二人はモンド推薦枠ですね。第13回女流モンド杯で言えば、茅森早香プロに出場して頂いた枠です。
――― このモンド推薦枠の選考に関して、ツイッターなどで「なんで雀王3連覇している鈴木たろうプロじゃないんだ」などの意見もあがっていましたが・・・
[★上島] えぇ、そういった声がある事は、認識しています。選考理由としては今回、8名から12名に変更するタイミングで、「せっかくなので、新しいメンバーを多く入れたかった」というのがあります。
鈴木たろうプロや、鈴木達也プロなどには、以前からモンド杯に出場して頂いていますが、「タイトルを持っている人の中で、比較的出場した事がないプロを呼ぼう」という方針がありました。
スタッフの間でじっくり検討させて頂いて、今回は鳳凰位を獲得された前田直哉プロ、麻雀マスターズを獲得された白鳥翔プロに出場して頂く事にしました。白鳥プロに関しては、「若い」という点も選考理由の一つです。制作サイドとしても、分かりやすく言うと「若手プロが欲しい!」という想いがあります。
特定のプロ団体からの圧力!?
――― 日本プロ麻雀連盟の所属プロが多いことで、一部の麻雀ファンの中には人選に関して「連盟から圧力があるのでは?」と考える方もいるようですが・・・
[★上島] 特定団体からの圧力といった事は、全くないです。今回、チャレンジマッチを導入させて頂いたこともあり、人選に関しても、「競技」としてよりフェアに、視聴者の皆様に、より一層の納得感を持って頂ければと思っています。
麻雀プロとして魅力的な方には、今後も団体を問わず出場して頂きたいですね。
▼ なお、5年以上前ですが『月刊・麻雀界 2010年 5-6月号』でバビィこと馬場裕一プロが、以下の発言をされていました。(※ MONDO TVに関する言及とは限りません)
最近でもこんな噂というか話を耳にしました。ある麻雀の対局番組で、某プロ団体の選手ばかりが起用されている。それはその団体がテレビ局に圧力をかけているからだ、と―。
とんでもない話です。メディアに対する誤解というか偏見も甚だしい。活字媒体にしろ映像媒体にしろ、メディアはそう簡単に圧力なんかに屈しませんよ。
(中略)もし、メディアが特定の選手ばかり使っていたとしたら、そこには起用するべき「必然性」があるからに他ならないのです。
麻雀プロを扱うメディアにとっての「必然性」、それは端的に言うと「商品価値」ということになります。
(『月刊・麻雀界』バビィの「プロ論」第1回より抜粋)
――― 来年以降の「チャレンジマッチ」の出場に関して、例えば「最高位を獲ったら自動的にチャレンジマッチに出場できる」などの決まりはあるのでしょうか?
[★上島] いや、その部分に関してだけは「決められない」と思っています。麻雀には「運の要素」もありますし、内容が良くても勝てない場合もあると思います。主要スタッフの間で、麻雀の内容についても吟味させて頂くので、例えば、最高位を獲ったらチャレンジマッチに出れるとか、雀王を獲ったら出れるといった事は一切無いです。
今回モンド杯で予選下位4名が来年のチャレンジマッチに回る訳ですが、「チャレンジマッチ」では2名勝ち上がりにしようと思っています。あと2人は、まだ検討段階で決定では無いですが、「モンド新人賞枠」で1名。「モンド推薦枠」で1名にしようと考えています。
なお、チャレンジマッチを導入して一番心配していた点が「優勝を目指すよりも、予選落ちしない事を目指す」ようになっては困るという点でした。なので、来年以降のモンド推薦枠に関しては、「モンドで優勝実績のあるプロ」を中心に選出する予定でいます。
また、スポンサーさま次第の面もありますが「優勝賞金額を上げる」事で、出場プロの方々の、優勝への意識と、入れ替え戦への意識のバランスを取りたいと思っています。
▼ (株)サイバーエージェントを中心に「麻雀企業対抗戦」も盛り上がりを見せているので、将来的には多くの優良企業に麻雀番組のスポンサーになって頂きたいですね。
※ 上場企業の経営者様の中には、麻雀のイメージの悪さを懸念する声も聞きますので、麻雀の雀龍.comでは今後も「麻雀のイメージアップ」「社会的地位の向上」につながる活動をして行きたいと思います。
――― いろいろと興味深いお話ありがとうございます。最後に、今後の「麻雀プロリーグ」のビジョンについてお聞かせ下さい。
[★上島] 将来的なビジョンとしては、プロ団体のリーグ戦のように、Aリーグ・Bリーグ制にしたいと思っています。現在、12名制・16戦でやっていると、予選は一人4半荘ですが、本当は7半荘は実施したいんですよね。それを導入するには、まだまだ時間がかかるかもしれませんが、将来的にそのようにすれば、より完成形に近づくのかなと思っています。
例えば今回導入させて頂いた12名制に関しても、視聴者の皆様の反応や、麻雀業界の状況から判断して、数年後に変更させて頂く可能性もあると思うのですが、その辺りは臨機応変に対応して行きたいと思っています。
おかげさまで、MONDO TV「麻雀プロリーグ」も2017年に20周年を迎えますし、今後もより麻雀が「競技」として認知されるように、番組を進化させて行きたいと思っています。麻雀ファンの皆様、末永くMONDO TVをよろしくお願い致します!
※ 上島プロデューサー、この度は貴重なお話をどうもありがとうございました!
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下記、麻雀ウオッチさんの記事も非常にオススメです。
麻雀ウォッチさんのオススメ記事
>> マージャンで生きる人たち 第3回 ターナージャパン株式会社 制作部 プロデューサー 上島大右(40歳)
「好きなことを仕事にしようと考えるより、自分の仕事を好きになる努力するほうがいい」 https://t.co/NEormvQzZO
— 麻雀の雀龍.com管理人 (@Jan_Ryu) 2015, 11月 30
予選第6戦 2015/12/08 (火) 23:00~24:30
予選第7戦 2015/12/15 (火) 22:30~24:00
予選第8戦 2015/12/22 (火) 23:00~24:30
※ 以降、毎週 (火) 23:00~24:30に放送(再放送もあり)
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