第30回. [本章] 麻雀メディア編 ➈ 小島武夫プロ追悼特別回

第30回. [本章] ~ 麻雀メディア編 ~(バビィの新・「プロ論」)

[更新日:2018/08/01(全文掲載)、公開日:2018/07/02]

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月刊「麻雀界」で好評連載中のバビィの新・「プロ論」。以下、「2018年7月1日発売号」の連載内容を特別に掲載させて頂いています。(太字・色づけ等は当サイトにて付与)

▼▼▼ ここから馬場プロの連載より ▼▼▼

映像対局の始まりは小島武夫プロ

小島武夫プロが2018年5月28日に永眠されました。

謹んでご冥福をお祈りいたします。

地上波衛星波ニコ生AbemaTVYouTubedTVチャンネル etc.様々な映像媒体で麻雀対局が流されるようになった現在。

その端緒を開いたのは紛れもなく小島武夫プロでしょう。

小島武夫プロの登場をもって「麻雀プロの映像対局」の嚆矢(こうし)とする、といっても過言ではありません。始まりは今から50年前の11PMでした。

大橋巨泉氏がホストとなり、小島武夫プロが解説を務めた「麻雀実践教室」。

しかし、これに関しては、不明を恥じますが、僕の事実誤認がありました。

11PMの「麻雀実践教室」は小島武夫プロと大橋巨泉氏が始めたものと思い込んでいたのですが、実際は違ったのです。

それをメディア関係者で発見したのが、近代麻雀オリジナルの編集者だった秋義紀さん(当時・近代麻雀オリジナルは休刊)。秋さんのブログから引用させていただきます。

小島「『11PM』はねぇ、もともと大橋巨泉さんに呼ばれたわけじゃなかったのよ。『11PM』の中で、パチンコの釘師やマッサージ師が登場するような、手に技を持つ職人がテーマの回があってね。それで、『麻雀のイカサマができる人はいないか?』って、ボクに連絡がきたわけさ…」

(中略)自分は古本屋を何軒も回り、『11PM』の関連本を探しました。

(中略)インタビューを聞いて興味があったので、小島さんの『11PM』初出演がいつだったのか調べてみました。「巨泉さんが司会ではなかった」というのがカギでして、日本テレビ制作の『11PM』で大橋巨泉さんが金曜以外の司会を担当したのは昭和43年1月以降。『11PM』で「マージャンコーナー」が始まったのは昭和41年5月。

つまり、昭和41年5月から昭和43年1月までの放映リストを探せばいい。

目を皿のようにしてジーッ…これかな?

《手は口ほどに…》

日付は昭和42年12月18日。

『11PM』で「マージャンコーナー」があったのは金曜日でしたが、この放送回は月曜日です。小島さんのお話から判断して、おそらくこの回で間違いないんじゃないでしょうか。

さすが黄金期の近代麻雀オリジナルを支えてきた編集者。このルポが20年以上も前のことなのですから、恐れ入ります。秋さんは取材の過程で、さらに貴重な証言を小島武夫プロから引き出していました。

(秋さんのブログ引用続き)

この頃の自分はまったく無知で、小島先生は阿佐田哲也さんに見出されてメディアに出るようになったと勘違いしていました。

小島「ガハハ。阿佐田先生は、『11PM』に出演しているボクを見て、初めて知ったのよ。ボクが働く雀荘へ遊びにきた時に声をかけてくれてさ」

何を隠そう、僕も勘違いしていました。「小島武夫」というプロは阿佐田哲也氏によって創造されたと勝手に決めつけていたのです。

ちなみに2012年、MONDO TVさんのインタビューを受けて、小島武夫プロはこう答えています。

(MONDO TVさんのインタビュー)

小島「当時ね、日本文芸社が神田の三崎町に「アイウエオ」というお店をやっていて、僕はそこで働いていたのよ。地下がレストランで、1階がパチンコ屋、それで2階と3階が200卓以上もある麻雀クラブでね。神保町界隈の全麻雀クラブの卓を集めても200卓無かったからすごい大きな麻雀クラブだよね。そこの4階が寮と食堂になっていてそこに住みながら働いていたのよ。

そこへ阿佐田先生、加太こうじさん、三遊亭円楽さん、もう1人はちょっと思い出せないんだけど著名な人の4人が来て、文芸社の漫画読本という雑誌の雑誌対局をやったんだよね。当時僕は11PMに出てたんだけど、それを阿佐田先生も見てたみたいで、僕にちょっと興味を持って、まぁ一遍ちょっと麻雀を打とうかと言われて、それからだね。」

小島武夫プロのスタートは映像麻雀でした。そして、その映像を観た阿佐田哲也氏と縁を持ち、現在のプロ麻雀界の礎を築いたのであります。

映像対局花盛りの昨今、小島武夫プロのように、未知との出会い新たな素敵な人脈を創り上げていけるかどうか、それはすべてプレーヤーの皆さんの麻雀のスキルパフォーマンス、そしてタレント性にかかっています。

最後に、秋さんのブログに書かれた言葉を紹介して、締めといたしましょう。

常に麻雀の高みを目指すとともに、メディアを意識し、エンターテイメントを追求する。そんな小島さんの麻雀に対する真摯な想い ―「美学」をファンが支持したからこそ、今のように麻雀界は発展していったのです。

今後活躍する後進の麻雀プロの皆さんには、小島先生の想いを受け継ぎ、麻雀ファンの期待を裏切らぬような「プロ」の生き様を見せていって欲しいと思います。

>> 秋さんのブログ記事小島武夫『11PM』初出演の謎~小島武夫さん逝去に寄せて~

(小島武夫プロ追悼特別回)

▲▲▲ ここまで馬場プロの連載より ▲▲▲

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▼ 上記は、月刊「麻雀界」2018年7月1日発売号に掲載された内容です。この号は、小島武夫プロの追悼特集 です。

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